Monday, June 26, 2017
 

『受託』にこそ必要なステップアップの心がけ


一般的に『受託』としてお仕事を受ける際に多くの方がイメージするのは制作代行を示しているかもしれません。

いわゆる「企業内に自社のWebサイトを作れる人間がいないので、Webサイト制作の代行をお願いする」という訳です。
この場合は、年度末など予算的な締め日の影響からスケジュールが切られ、期日までに作ったサイトをzipにして納品ファイル送信して、ハイサヨウナラって事になりがち。

ですが、成果物の定義は個々にあるせよ、受託本来の意味としては、この限りではありません。
派生の考えとしてはWebサイトを制作した後の運用、保守メンテナンス、MA(マーケティングオートメーション)などを利用した販売戦略の組み込み、もっとわかりやすくASPを組み込んでECサイトのCV分析、改善施策などなど。
一言に受託と言っても様々あり。また、◯◯代行という括りから見ても切り口のバリエーションは多くあります。
ここはあえて”代行”という働き方ではなく、そこからのステップアップを鑑みた違ったビジネスの方法について考えてみたいと思います。

『売る』ために必要なヴィジョンの具現化、コンセプトを作る過程を『売る』

タイトルでネタバレ感がありますが、制作リソースを使う手前の部分。
コンセプト作りや、そもそもで「Youどうしたいの?」ってところをクライアントと共に考える、その過程をビジネスとする視点です。

具体的な方法論としては、リーンキャンバスなどを使いクライアント(担当者)の考える「弊社の強み」のヒアリング。そこからの改善点と具体的な手法を抽出していく作業になります。

その為のファシリテートは大変重要となります。個人的には先方企業の知識は、事前にあまり詰め込み過ぎず、失礼にならない程度に必要最低限な位に留めるのが良いでしょう。

なぜならユーザー/カスタマーはその企業の内情なんて知ったことではないからです。知った風な態度を取るよりも、知らないことは知らないと素直に伝え、むしろ担当者に雄弁と語っていただく内容の中に、その企業の姿勢、逆に一般の理解との乖離の溝が見えたりするものです。
しっかりと議事録に残し、改善のToDoとして分解しておきましょう。

眉唾の参考資料こそアジェンダとしてフル活用できる

商販の場合、BtoB、BtoCに限らずペルソナを設定されているケースが多いでしょう。
しかしリサーチ会社の利用などがない場合は担当者のヒューリスティック的な仮説の範疇に留まることが多いかもしれません。「ウチはこういう商品だから、こういう世代の人が買うだろう」って感じ。

マーケティングの根拠としては脆いものですが、ことスタートとしては、そういった良い意味での思い込みがあるからこそ、後の改善/検証の原動力になりえるケースが多く感じます。
むしろ背丈の合わない規模でスタートからリサーチに予算をつぎ込んだビジネスは、リサーチしただけで満足してしまい、以降の改善まで手が回らず「で?どうするの?」ってなりがち。
リサーチ自体が悪いという訳ではなく、競合調査からの傾向と対策の仮説提唱までプロジェクト全体の流れがあってこそ意味をなします。

なのでクライアントとの打ち合わせ時に語られる「ウチはこうだから!」な姿勢をいかに客観的に自身の目で分析できるか。その研磨のプロセスにこそ価値を見出していきたいところです。

目的の共有と『伴走』をビジネスに

デザインカンプを作っての提案資料の作成は決裁を取ってお金を引っ張ってくる上では錦の御旗となりますし、必要だというのは納得のいくところです。
しかし、いくら完璧な資料を作っても蓋を開けてみたらプロジェクトとしては予算と時間を縮小され「思ってたんと違う」になってるケースが多いです。

むしろ最初から答えのない成果物を上納することより、答えを一緒に作るプロセスをサービスとする方が余程、クライアントにとっても有意義であり、モノとしての成果物ではなく、成果そのものにコミットすることの大切さが理解できるでしょう。

まぁ、プロジェクト発足前のクライアントとの関係性をどう構築するかについては課題はあるとは思います。
ですが時間や体力の切り売りだけではなく、よりコンサルティングに力を入れたビジネスアプローチの必要性、そのためのツールとしてのWebという意識が、今後、制作側/クライアント側双方に求められる概念になってくるはずです。

顧問的な立場からいかに相手に伝わりやすく独自の専門性のあるサービスが提供できるか。
そこに今後のWeb屋のあるべき姿見えてくるかもしれません。

 
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