Thursday, December 12, 2024
 

あなたの「SNSがつまらない」2,3の理由とこれから

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少し前の記事ですが、気になるニュースがありました。

10代のFacebook離れが加速しメッセンジャーアプリにユーザーが流出

海外の事情のニュースなので、日本国内においてはまだしっくりとくる内容では無いかもしれませんし、自分の周りで10代のユーザーがそもそもでいないので裏が取れていないというのはさておき、2,3年前のFacebook自体の勢いの衰えというのは個人的に肌で感じ始めているところです。
ただ、かつてのmixiの時とは若干、毛色が違うようにも感じます。

『人や人脈』をコンテンツ化する事のダサさ

Facebookおよびmixiなど大きなSNSサイトのコンテンツは『人』そのものでした。その繋がり(サービス)内でテキストや画像、動画といったツールを使いコミュニケーションをとる事自体がSNSにおけるサービスの本質です。オフラインにおいても人脈は大事と声高に語るビジネス書もありますし、それにおいて否定をする気がないのですが、ことコンテンツという括りおいて、もはや人自体を主軸にする事は時代の変化か終わり告げはじめてる気がします。

先述の記事内にある通りFacebookのアクティブユーザーは12億人。1ユーザーがつながっているアカウント数の平均もおそらく100〜150は優に超えているでしょう。以前はWeb界隈の人がメインで使っていたツールという事もあり、近況を語るというよりはWebで拾ってきた記事やサービスへの個人的意見やセルフブランディング的な扱いが多かった(今でもありますが)ものの、最近は、一般主婦層やWeb以外の業界の人にとってもすっかり市民権を得たサービスです。その一方で、サービスに人が増えるという事はサービスのクオリティを担保する事は困難となりがちです。

SNSはただの箱

そもそもでSNSという性質上、人と繋がる事自体を目的としているので質も何もないのですが、ユーザーとしてそのサービスを使う以上、『受け手の目線からコンテンツに何かを期待する』というのは感覚として存在するはずです。おそらく10代のFacebook離れの背景には「期待するコンテンツの質がそこにはないから」というのが理由な気がします。
まるで常連だらけの居酒屋で愚痴の言い合いばかりの友達ごっこのような不毛さ。10代なので酒は無いにしても、それに似たヌルい空気感をすでに感じているのではないでしょうか。

SNSはただの箱です。しかしユーザーはその中身に期待をしてしまうものです。サービス提供側はそこのクオリティは担保していません。自分の普段の生活から出会った人達が可視化されるだけです。ユーザーとサービス側で期待のズレが生じるのは、コンテンツのメインが『人』だからと言わざるを得ないでしょう。

前々からSNSにあがるテキストやコンテンツを冷静に見ると自分の生活において重要もしくは刺激となる内容の割合は低いという事は話されてきました。もちろん個人のアカウントで何を語るかは自由ですが「他人がどこでラーメンを食べただとか、子供がどうとか言われても知らんがな」というのが率直な意見。また逐次、暗黙的に反応を求めることからのSNS疲れ、そして「SNSがつまらない」といった意見へと繋がる流れもその一端のはずです。
※「SNSがつまらない」という意見に関しては自身の成長や属するコミュニティへのコミットのズレなども背景にはあると思いますが。

人のコモディティ化

SNSというツールが当たり前になった事によって、人や人脈のコモディティ化に拍車がかかったと言えるでしょう。繋がる事が当たり前となった上で、発信者、受け手の立場としてサービスに何を求めるのかがより先鋭化しつつある。そこに敏感な10代のユーザーにとって目的があやふやな巨大SNSは魅力を感じないという事ではないでしょうか。

以前、Instagramというサービスが良いという記事を書きましたがSNS的な繋がりを基板としながらもコミュニケーションは基本、写真のみ。他にvineもそうで、そちらは動画でのコミュニケーションがコンテンツとなっています。広義にはtumblrもありますが、あちらもブログという体裁でありながらコンテンツの独り歩き(reblog)をさせる事で良い意味でユーザーの顔が見えないスタイルを取っています。

もはや、盲目的に「とりあえずSNSプラグインを付けておけばいい」といった発想や、人や人脈自体をコンテンツとする時代は終わり、その先にどういったコンセプトを設けるかが今後のWebサービスにおいて重要な要素となるでしょう。
コンテンツやコンセプトからセグメントされ、より先鋭化された中で各ツールごとに多様化した人脈が形成される。それがこれからのWeb上での人との繋がり方であり、あるべき形なのかもしれません。

 
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