セルフブランディングの正攻法の落とし穴
セルフブランディングにおいてよく目にするのに、
『自分だけのコンテンツ(得意分野)を持ち、ニッチな分野確保(希少性をアピール)する事が大事』というのがあります。
はたして本当でしょうか?
自分だけのコンテンツという島
自分だけのコンテンツを持つという事はスペシャリストになるという事です。
その分野の専門家となり、日々努力して情報から知識へ知識から知恵と昇華し、アウトプットを続ける事でブランディングをしていく事になるでしょう。
ですが、スペシャリストは聞こえは良いですが、多くは『ツブシ』が効きません。
仕事という概念の一部が社会貢献である以上、発注者(クライアント)が存在します。
クライアントは自社のビジネスについて解決をしたい問題を抱えています。それを解決してあげる事で報酬を得、自己表現をし、社会のニーズに応えるが仕事です。ですが、間違ったスペシャリストは、自分の専門以外に無関心な事が多く、結果、多くのチャンスを自ら逃している事があります。
気をつけたいのは、「自分が求められてる事と、したい事は必ずしも一致しない」という事です。
どんなにセルフブランディングをしても社会から必要とされなければ、それはただの孤立を呼ぶだけです。
魅せ方や売り方により改善する事もありますが、商売上の数字は基本『顧客数X単価X購買回数』で決まります。
職人をめざすのなら、上記の公式を念頭に「自分の単価(いくら)で誰に、何回売れば、売上が立つのか」をよく考えましょう。
そのためにどういうアプローチをすべきか。個人にかぎらず中小企業の多くはそんな悩みを抱えているかもしれません。
そこに誰もいないからニッチ
ニッチな分野の確保(希少性)についても同様です。
ナンバーワンよりオンリーワンを目指すのは大事ですが、誰にもアテンションができてない分野でオンリーワンでも、結局それは孤独なだけです。オンリーワンじゃなくてロンリーだろうと。
ニッチはハンデ
ニッチな分野という事はそれだけ、周りに周知される事にコストがかかります。
コストがかかるわりにニッチですからフローのやりくりが難しくなるという事です。フローが細い以上、ストック(貯蓄)で賄うしかなく、その分野のエバンジェリストになる頃までもつのかという不安がよぎります。
「そもそもでその分野が世の中において必要とされているのか、あってもなくても良いからニッチなんじゃないのか」。その分野の周りを事前に観察し、どうしてもやりたいのならニッチな分野をメインとするのではなく、選択肢の1つとして抑えておく程度が良いと個人的には思います。ニッチな場所でニッチな事をしても、それはメジャーから見ればアングラかサブカルと言われて終わりです。マーケットも狭いからお金が動きにくい。パイが小さいからリピーターは確保できるかもしれませんが、動く単価も小さいでしょう。
野球のセットアッパーや寿司職人など、必要とされるスペシャリストは、もちろん存在します。フリーランスのWebディレクターとかも。
ただそれはメジャーなフィールドでニッチさを生かし、相対的に自身の希少価値をアピールできているからです。
ただし、その孤独さや、継続する努力が一般的な業種以上に必要です。まずメジャーなフィールドに立つにはどうすればよいのか。戦略家かつ度胸があってこそなりたつ方法だという事にご注意ください。
希少種≒絶滅危惧種とならない様、『全体の中の個』を意識しアウトプットし続ける事が大事なのです。社会に必要とされるか否かを最終的に決めるのは、あなた自身ではなく、周りなのですから。
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